2026/10/23
申告書を回収したら、いよいよ年税額の計算と精算です。第4回は、年末調整の中核である計算プロセスを、令和7年分の改正を踏まえて順を追って解説します。港区・新橋で給与計算を担当される方が「どの表を使い、どこで差額を精算するのか」を明確にイメージできるよう、実務の流れに沿ってまとめます。
年末調整は、その年に源泉徴収した所得税等の合計額と、実際に納めるべき年税額との差額を精算する手続です。計算は概ね次の順序で進みます。
令和7年分は基礎控除・給与所得控除が引き上げられているため、②③の各金額表・控除額は必ず令和7年分の最新版を使用してください。
給与収入が850万円を超える従業員で、(1)本人が特別障害者、(2)23歳未満の扶養親族を有する、(3)特別障害者である同一生計配偶者・扶養親族を有する、のいずれかに該当する場合、所得金額調整控除の適用があります。控除額は(給与収入-850万円)×10%(給与収入は1,000万円が上限)です。適用には「所得金額調整控除申告書」の提出が必要です。港区・新橋は給与水準の高い企業も多く、850万円超の役員・従業員が対象となるケースが少なくありませんので確認しましょう。
年調年税額が源泉徴収済み合計額より少なければ差額を従業員に還付し、多ければ追加徴収します。令和7年分は基礎控除等の引上げにより還付超過となる従業員が増える見込みです。12月または翌1月の給与で精算するのが一般的で、還付原資が不足する場合は納付税額から充当します。計算の根拠は源泉徴収簿(年末調整計算シート)に記録し、保存してください。
年末調整の計算は、正しい金額表と速算表を用い、控除を漏れなく反映することが要点です。令和7年分は改正項目が多く、手計算ではミスが起きやすいため、年調ソフトや税理士のチェックを活用することをおすすめします。港区・新橋で税理士に依頼する場合も、計算過程の根拠資料を整えておくと確認が円滑です。
次回(第5回・最終回)は、精算後の納付期限・法定調書・給与支払報告書の提出という「仕上げの手続」を整理し、連載全体を総括します。