お知らせ
INFORMATION

2026年最新版 3月決算法人のための法人税申告・決算対策ガイド 【第2回/全5回】:中小企業の法人税率と所得計算の基本

2026/4/17

連載第2回では、港区・新橋エリアの中小企業経営者が最も気になる「法人税はいくらかかるのか」という疑問に、具体的な税率と所得計算の仕組みからお答えします。中小企業には大企業とは異なる優遇税率が適用されますが、2025年度(令和7年度)税制改正により一部見直しが行われています。正確な知識を持って、適切な申告を行いましょう。

1. 中小法人に適用される法人税率

法人税の本則税率は23.2%ですが、中小法人(資本金1億円以下の普通法人等)には、租税特別措置法第42条の3の2に基づく軽減税率が適用されます。2026年3月期決算における税率は以下のとおりです。

  • 所得金額のうち年800万円以下の部分:15%(軽減税率)
  • 所得金額のうち年800万円超の部分:23.2%(本則税率)

なお、令和7年度税制改正により、当期の所得金額が年10億円を超える事業年度については、年800万円以下の部分に適用される税率が15%から17%に引き上げられました。ただし、港区・新橋エリアの多くの中小企業は所得10億円以下と考えられるため、引き続き15%の軽減税率が適用されます。

また、「適用除外事業者」(前3事業年度の平均所得金額が年15億円を超える法人)は軽減税率の適用対象外となりますのでご注意ください。

2. 法人税の実効税率を理解する

法人が負担する税金は法人税だけではありません。地方法人税、法人住民税、法人事業税、特別法人事業税を合わせた実効税率で考える必要があります。港区に本店を置く中小法人(資本金1億円以下、所得800万円以下の部分)の場合、概算の実効税率は以下のとおりです。

  • 法人税:15.00%
  • 地方法人税:1.55%(法人税額×10.3%)
  • 法人住民税(都道府県民税+区市町村民税):約1.05%
  • 法人事業税:3.50%
  • 特別法人事業税:1.30%
  • 合計(実効税率):約22.4%

所得800万円超の部分については、実効税率は約36.8%となります。会社設立時の事業計画策定においても、この実効税率を前提に資金繰りを検討することが重要です。

3. 法人税の所得計算の基本構造

法人税の課税所得は、会計上の利益(当期純利益)をベースに、税法上の加算項目減算項目を調整して算出します(法人税法第22条)。

  • 益金の額:売上高、受取利息、受取配当金、資産の譲渡益など
  • 損金の額:売上原価、販売費及び一般管理費、損失の額など
  • 課税所得 = 益金の額 − 損金の額

会計上は費用として計上していても、税法上は損金に算入できない項目(損金不算入)があります。代表的なものとして、交際費等の損金不算入額、役員給与の損金不算入額、減価償却の償却超過額などがあります。これらの調整は法人税申告書の「別表四」で行います。

4. 中小法人の判定基準

軽減税率の適用を受けるための「中小法人」の要件は以下のとおりです(法人税法第66条第2項・第5項)。

  • 各事業年度終了の時において資本金の額又は出資金の額が1億円以下であること
  • ただし、以下の法人は除外されます:
    • 資本金5億円以上の大法人の100%子法人
    • 100%グループ内の複数の大法人に発行済株式の全部を保有されている法人
    • 相互会社

港区・新橋で会社設立をされた中小企業の多くは、この要件を満たすと考えられます。税理士に相談の上、適用可否を確認しましょう。

まとめ

中小法人に適用される15%の軽減税率は、中小企業にとって大きなメリットです。正確な所得計算を行い、適切に軽減税率の適用を受けることが、税負担の最適化につながります。港区・新橋エリアの税理士に早めに相談し、決算対策を進めましょう。

次回予告:第3回では、決算時に見落としがちな「減価償却」「交際費」「役員報酬」の損金算入ルールについて、実務上のポイントを詳しく解説します。


よくある質問(Q&A)

Q1: 中小企業の法人税の軽減税率15%はいつまで適用されますか?

A1: 租税特別措置法第42条の3の2に基づく軽減税率の特例は、令和7年度税制改正により適用期限が2年延長され、令和9年3月31日までに開始する事業年度まで適用されます。2026年3月期決算法人は適用対象です。

Q2: 所得が年10億円を超える中小法人の税率はどうなりますか?

A2: 令和7年4月1日以後に開始する事業年度から、所得金額が年10億円を超える事業年度については、年800万円以下の部分の税率が15%から17%に引き上げられました。ただし、年800万円超の部分は従来どおり23.2%です。

Q3: 新橋で会社設立したばかりの法人でも軽減税率は適用されますか?

A3: はい。資本金1億円以下の普通法人であれば、設立初年度から軽減税率(所得800万円以下の部分につき15%)が適用されます。ただし、大法人の100%子法人等に該当する場合は適用除外となりますので、税理士にご確認ください。

根拠法令・参考判例

  • 法人税法第22条(各事業年度の所得の金額の計算)
  • 法人税法第66条第1項・第2項・第5項(各事業年度の所得に対する法人税の税率)
  • 租税特別措置法第42条の3の2(中小企業者等の法人税率の特例)
  • 令和7年度改正法附則第39条(中小企業者等の法人税率の特例の適用時期)

参考リンク

税理士サービス対応・重点 エリア・重点業種

サービス対応エリア
:東京、横浜、埼玉、千葉
重点エリア
:港区、千代田区、中央区、品川区、渋谷区
重点業種(事例)
飲食業の税理士顧問
建設業の税理士顧問
介護業の税理士顧問
情報サービス業の税理士顧問
  • 新橋駅から徒歩
  • 無料相談実施中!!