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会社設立電子定款認証の作成や認証の取得方法について

2021/11/9

会社を設立する手続きに必要となるのが、会社の根本規則である定款です。定款は、紙ベースで作成して公証役場で認証してもらうという方法以外に、PDFで作成しオンラインで認証を受ける「電子定款」があります。

ここでは、会社設立電子定款認証の作成や認証の取り方、電子定款のメリットなどを解説していきます。

会社設立電子定款認証の作成や認証の取得方法について

会社設立電子定款認証とは

定款は、会社の組織や目的、業務執行など基本的な規則を記すものであり、ここに記されていることで法的効力が大きく変わってくる内容も含まれます。そのため、会社を設立する際には必ず作成をし、公証役場で認証される必要があります。

定款は書面で作成するのが一般的でしたが、平成14年からはPDFで作成し、データ上で定款を認証するという方式も可能になりました。これが、会社設立電子定款(以下、電子定款)というもので、平成19年からはオンラインで電子定款の認証ができるようになり、この認証を会社設立電子定款認証といいます。

会社設立電子定款の作成方法

会社設立電子定款はPDFで作成しますが、定款の内容を決めておく必要があるので、まずはWordなどで作成するのが基本です。
定款を決めたら、Wordに下書きをして抜けている項目がないかしっかりチェックしましょう。
一度でも、会社設立電子定款を申請してしまうと、訂正や再申請にはかなりの手間がかかるため、申請をする前に公証役場や税理士法人などに確認してもらうことをおすすめします。プロにチェックしてもらうには事前に依頼をする必要があるため、電話もしくはメールなどでお願いをしておきましょう。

プロによるチェックでOKが出たら、PDFで作成をします。
PDFに変換するときには電子署名が必要となるので、Adobe Acrobatなど電子署名挿入機能が付いているソフトで作成してください。

電子署名の付け方について

電子署名を付けるには、電子証明書の認証が必要になります。すでに認証されていれば問題ありませんが、認証されていない場合は認証手続き(※)を行なってください。

電子証明書の認証ではマイナンバーカードを使うので、持っていない方は発行してもらいましょう。
マイナンバーカードを取得後、電子証明書の発行手続きをします。
電子証明書はマイナンバーカードのチップに保管されるため、ICカードリーダライタを使ってチップを読み込むことで電子署名が付けられるようになります。

※参考資料:法務省 電子証明書取得のご案内

会社設立電子定款認証の申請方法

会社設立電子定款認証は、オンラインから申請できます。
オンライン申請は、登記・供託オンライン申請システムというサイトから手続きを行ないますが、利用者情報を登録する必要があるため、まずは登録をしてください。

登録をすると申請用ソフトのダウンロードが可能になり、会社設立電子定款を送信できるようになります。

会社設立電子定款認証の受け取り方法

会社設立定款を送信すると提出完了となり、不備がなければ認証されます。
ただし、会社設立電子定款認証のデータはオンラインでは受け取れないため、公証役場まで取りに行かなければなりません。

受け取る際には以下のものが必要となるので、忘れずに持っていきましょう。

  • 発起人の印鑑証明書
  • 定款のプリントアウト
  • USBメモリ
  • 身分証明書
  • 認証手数料など(約5万円)
  • 印鑑
  • 電子署名をした発起人以外の委任状

また、会社設立電子定款の受け取りは予約が必要なので、事前に電話で予約をしておきましょう。

会社設立電子定款のメリット

会社設立電子定款のメリットは以下の2点が挙げられます

  • 公証役場に行かなくてもオンラインで申請できる
  • 収入印紙代(約4万円)を削減できる

会社を設立するにはさまざまな準備や手続きをしなくてはいけないので、公証役場に行く手間が省けるというのは大きなメリットです。
また、印紙が不要になるため、印紙代の約4万円を節約できるというのも、何かと物入りの時期にはとても助かるでしょう。

マイナンバーカードやICカードリーダライタなど電子署名取得のために用意しなければいけないものもたくさんあるのはデメリットかもしれません。しかし、電子署名は国税電子申告や社会保険・労働保険関係手続きなどさまざまな手続きで利用できるので、取得しておくこと自体がメリットになります。

会社設立電子定款認証の取得はプロに任せよう

会社設立電子定款認証は、紙ベースで認証を取得するよりも手続きがスムーズです。しかし、すべての手続きがオンライン上で完了するものではないため、取得方法をしっかり把握しておかないと電子定款を取得できないこともあるので注意しましょう。

また、電子定款作成には機材や住基カードなど揃えなくていけない物もあり、面倒な点も多いので、スムーズな会社設立のためのサポートが必要な場合はご相談ください。

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