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2026年最新版 港区・新橋の中小企業経営者のための夏の税務戦略 第4回/全5回:事業承継税制の特例措置-特例承継計画の申請期限を見逃すな

2026/8/13

2026年最新版 港区・新橋の中小企業経営者のための夏の税務戦略
第4回/全5回:事業承継税制の特例措置-特例承継計画の申請期限を見逃すな

執筆:No.1税理士法人

夏は決算・申告業務が一段落し、中長期の経営戦略を見直すのに適した時期です。第4回は、多くの中小企業オーナーにとって重要な「事業承継税制の特例措置」を取り上げます。特に注意すべきは、申請に不可欠な「特例承継計画」の提出期限が刻一刻と迫っている点です。港区・新橋で会社を経営するオーナーの皆さまが、判断を先送りにして後悔しないよう、税理士の視点で解説します。

事業承継税制(法人版・特例措置)とは

法人版事業承継税制の特例措置は、中小企業の後継者が、経営承継円滑化法の認定を受けた非上場会社の株式等を贈与・相続等により取得した場合に、その株式等にかかる贈与税・相続税の納税を猶予・免除する制度です。平成30年度税制改正で10年間限定の時限措置として抜本的に拡充されました。特例措置の主なポイントは次のとおりです。

  • 猶予対象株式数の上限を撤廃(全議決権株式が対象)
  • 猶予割合を贈与税・相続税ともに100%に拡大
  • 複数の株主から最大3名の後継者への承継が可能
  • 雇用確保要件(承継後5年間平均8割の雇用維持)が未達成でも、一定の手続きにより猶予継続が可能

最重要-「特例承継計画」の提出期限

この特例措置を利用するためには、事前に「特例承継計画」を都道府県に提出することが必須です。中小企業庁の最新情報(2026年更新)によれば、特例承継計画の提出期限は令和9年(2027年)9月30日までです。かつては令和8年(2026年)3月末とされていましたが、その後の税制改正により延長されています。最新の期限を必ず公的機関の情報でご確認ください。

そして、特例措置そのものの適用期限は、平成30年1月1日から令和9年(2027年)12月31日までの贈与・相続等が対象です。令和7年度与党税制改正大綱では、この適用期限について「今後とも延長しない」と明記されており、延長は期待できません。まさに「今、動くべき」制度なのです。

特例承継計画の作成には専門家の関与が必要

特例承継計画には、認定経営革新等支援機関による指導及び助言を受けた旨を記載する必要があります。No.1税理士法人のような認定支援機関の関与が制度活用の前提となります。計画の作成には後継者の氏名、承継までの経営見通し、承継後の事業計画などを記載する必要があり、一定の準備期間を要します。港区・新橋で事業承継をお考えのオーナーの皆さまは、期限に余裕をもって専門家にご相談ください。

まとめ

事業承継税制の特例措置は、自社株の承継にかかる税負担をゼロにできる可能性がある強力な制度ですが、特例承継計画の提出という「入口」を逃すと利用できません。適用期限の延長は明確に否定されているため、承継を検討中のオーナーは早期の準備が肝要です。

次回(第5回・最終回)は、これまでの内容を振り返りつつ、夏に立てるべき年間税務スケジュールと、港区・新橋の経営者が押さえるべきチェックポイントを総まとめします。


よくある質問(Q&A)

Q1: 特例承継計画を提出すれば必ず税制を使わなければなりませんか?
A1: いいえ。特例承継計画はあくまで制度活用の前提となる「入口」の手続きです。計画を提出したうえで、実際に贈与・相続を行うかどうかは経営状況を見ながら判断できます。まずは選択肢を確保するために計画を提出しておくことが有効です。
Q2: 個人事業主にも事業承継税制はありますか?
A2: あります。個人版事業承継税制は、多様な事業用資産の承継にかかる相続税・贈与税を100%納税猶予する10年間限定の制度です。こちらも活用には個人事業承継計画の提出(令和10年9月30日まで)が必要で、対象となる贈与・相続は令和10年12月31日までです。
Q3: 雇用が8割を下回ったら猶予税額を全額納付しなければなりませんか?
A3: 特例措置では、承継後5年間の平均雇用が8割を下回った場合でも、その理由を都道府県に報告し、一定の場合には認定支援機関の指導・助言を受けた旨の報告書を提出することで、猶予を継続できます。この柔軟化が特例措置の大きな利点です。

根拠法令・参考判例

  • 租税特別措置法第70条の7、第70条の7の5~第70条の7の8(非上場株式等に係る贈与税・相続税の納税猶予及び免除の特例)
  • 中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律(経営承継円滑化法)
  • 令和7年度与党税制改正大綱(特例措置の適用期限は「今後とも延長しない」旨の記載)

参考リンク

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