2026/7/23
夏は多くの3月決算法人にとって、事業年度開始から6か月を経過し「中間申告」の準備が本格化する時期です。港区・新橋エリアで事業を営む中小企業の経営者の皆さまにとって、この中間申告は納税資金の準備を左右する重要な手続きです。本連載では、夏に押さえるべき税務のポイントを全5回にわたって解説します。第1回は法人税の中間申告について、税理士の視点から実務のポイントをお伝えします。
中間申告とは、事業年度の中間点で法人税を前払い的に納税するための手続きです。事業年度が6か月を超える普通法人は、原則として事業年度開始の日以後6か月を経過した日から2か月以内に中間申告書を提出する必要があります。たとえば3月決算法人であれば、9月末日までの半年分について、原則11月末日が中間申告・納付の期限となります。
ただし、次の算式で計算した前年度実績による中間納付額が10万円以下、または金額がない場合には、中間申告書の提出は不要です。
中間申告には、以下の2種類があり、いずれかを選択できます。
ここで重要なのが選択の判断です。前年は好調でも今期の業績が悪化している場合、予定申告では過大な税額を前払いすることになり、資金繰りを圧迫します。このような場合は、仮決算を行うことで中間納付額を実態に合わせて減らせる可能性があります。港区・新橋の税理士として実務でよく相談を受けるのも、まさにこの選択の場面です。
仮決算は業績悪化時の資金繰り対策として有効ですが、注意点があります。まず、仮決算による中間申告書は提出期限を過ぎて提出することはできません。期限までに提出しないと、前年度実績による予定申告があったものとみなされてしまいます。また、仮決算で計算した税額が予定申告による金額を超える場合には、仮決算による中間申告は選択できません。さらに、仮決算には貸借対照表・損益計算書等の書類作成の手間がかかる点も考慮が必要です。
中間申告は単なる事務手続きではなく、資金繰りを左右する経営判断です。今期の業績が前年より明らかに悪化している場合は、仮決算による中間申告を検討する価値があります。判断に迷われた際は、港区・新橋の税理士にご相談ください。
次回(第2回)は、個人事業主やオーナー経営者に関係の深い「所得税の予定納税」について、7月・11月の納期限や減額申請の実務を解説します。