2026/9/11
第3回のテーマは「消費税の中間申告」です。インボイス制度の定着により課税事業者が増えた今、消費税の中間納付は多くの中小企業にとって身近な負担となりました。港区・新橋の経営者の皆様が回数と金額を正しく理解できるよう、国税庁の最新情報に基づいて解説します。
消費税法第42条により、中間申告が必要になるのは、前課税期間(法人は前事業年度、個人は前年)の確定消費税額(国税分のみ・地方消費税は含まない)が48万円を超える事業者です。この確定消費税額の大きさに応じて、中間申告の回数が次のように決まります。
いずれの回数でも、上記の国税分に加えて、その78分の22に相当する地方消費税を併せて納付します。
国税庁公表の令和8年分の納期限は次のとおりです(振替納税を利用しない場合の法定納期限)。
まさに今、8月末の納期限が目前に迫っている事業者が多いことがお分かりいただけると思います。
消費税でも、前課税期間の実績による方法に代えて、中間申告対象期間について仮決算を行い、実際の課税売上・課税仕入から計算した消費税額で申告・納付することができます。設備投資を行った、売上が大きく落ち込んだといった場合には、仮決算により中間納付額を抑えられることがあります。ただし、仮決算の結果マイナスとなっても還付は受けられず、また期限後に仮決算による中間申告書を提出することはできない点に注意が必要です。仮決算を行う場合も簡易課税制度の適用があります。
確定消費税額が48万円以下で中間申告義務のない事業者でも、届出書を提出すれば任意で年1回の中間申告・納付を行うことができます(消費税法第42条第8項等)。期末に一度に納める負担を平準化したい事業者にとって有効な選択肢です。
消費税の中間申告は回数と金額が前期実績で自動的に決まりますが、業績変動時には仮決算という選択肢を持つことが資金繰りの鍵となります。港区・新橋で事業を営む皆様は、8月末・11月末の納期限を今すぐカレンダーに書き込み、資金を確保しておきましょう。
次回(第4回)は、個人事業主向けの「所得税の予定納税」と、負担を軽減できる減額申請の実務を解説します。