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2026年最新版 3月決算法人のための法人税申告・決算対策ガイド 【第5回/全5回】:中小企業が活用すべき税額控除と連載まとめ

2026/5/8

連載最終回となる第5回では、中小企業が2026年3月期の申告で活用すべき主な税額控除制度を紹介するとともに、全5回の連載内容を総括します。港区・新橋エリアで事業を営む中小企業の経営者の皆さまが、適正な申告と賢い節税を両立するための実務ガイドとしてお役立てください。

1. 賃上げ促進税制(中小企業向け)

中小企業者等が、雇用者全体に対する給与等支給額を前年度と比べて1.5%以上増加させた場合、その増加額の15%を法人税額から控除できます(租税特別措置法第42条の12の5)。さらに、以下の上乗せ措置があります。

  • 給与等支給額が2.5%以上増加:控除率を15%上乗せ(合計30%)
  • 教育訓練費が前年度比5%以上増加かつ雇用者給与等支給額の0.05%以上:控除率を10%上乗せ
  • くるみん認定等の一定の要件を満たす場合:控除率を5%上乗せ

税額控除の上限は法人税額の20%です。港区・新橋で会社設立後、従業員の給与を引き上げている企業は、この制度の活用を検討しましょう。

2. 中小企業経営強化税制

青色申告書を提出する中小企業者等が、中小企業等経営強化法の認定を受けた経営力向上計画に基づき、一定の設備を取得して事業の用に供した場合、即時償却または取得価額の10%の税額控除(資本金3,000万円超の法人は7%)を選択適用できます(租税特別措置法第42条の12の4)。

令和7年度税制改正により、E類型(経営規模拡大設備等)が新たに追加されました。売上高100億円超を目指す中小企業の設備投資を後押しする制度です。

  • A類型:生産性向上設備(工業会等の証明書が必要)
  • B類型:収益力強化設備(経済産業局の確認書が必要)
  • D類型:経営資源集約化に資する設備
  • E類型:経営規模拡大設備等(新設)

適用期限は令和9年3月31日までです。設備投資を予定している港区・新橋の中小企業は、税理士に相談の上、経営力向上計画の認定申請を検討してください。

3. 中小企業投資促進税制

中小企業者等が、機械装置(1台160万円以上)やソフトウェア(70万円以上)等の対象設備を取得して事業の用に供した場合、30%の特別償却または7%の税額控除(資本金3,000万円以下の法人に限る)を選択適用できます(租税特別措置法第42条の6)。

4. 所得拡大促進税制との併用に関する注意

賃上げ促進税制と設備投資に関する税額控除は併用が可能ですが、税額控除の合計額は法人税額の一定割合が上限となります。複数の税額控除を適用する場合は、控除順序や控除限度額に注意が必要です。税理士と連携して最適な組み合わせを検討しましょう。

5. 連載全体のまとめ

全5回にわたり、2026年3月期決算法人のための法人税申告・決算対策を解説してきました。各回のポイントを振り返ります。

  • 第1回:決算スケジュールと申告期限(法人税法第74条)。2026年3月期の申告期限は実質2026年6月1日。
  • 第2回:中小法人の軽減税率15%(所得800万円以下)と実効税率約22.4%の理解。
  • 第3回:減価償却・交際費(800万円定額控除)・役員報酬(定期同額給与)の損金算入ルール。
  • 第4回:防衛特別法人税(税率4%、基礎控除500万円)は来期(2027年3月期)から適用。課税所得約2,500万円以下の中小企業は実質影響なし。
  • 第5回:賃上げ促進税制・中小企業経営強化税制等の税額控除を最大限活用する。

港区・新橋エリアの中小企業経営者の皆さまにとって、適正な申告と効果的な節税は、事業の持続的な成長に不可欠です。No.1税理士法人は、会社設立から決算・申告まで、中小企業の税務を総合的にサポートしています。お気軽にご相談ください。


よくある質問(Q&A)

Q1: 賃上げ促進税制は、パート・アルバイトの給与も対象になりますか?

A1: はい。中小企業向けの賃上げ促進税制では、「雇用者給与等支給額」は国内雇用者(パート・アルバイトを含む)に対して支給する給与等の総額が対象です。ただし、役員及び役員の特殊関係者に対する給与は除かれます。

Q2: 中小企業経営強化税制の即時償却と税額控除、どちらが有利ですか?

A2: 一般的に、当期の課税所得が大きく法人税額が高い場合は即時償却が有利です。一方、法人税額が少ない場合や、長期的な税負担軽減を重視する場合は税額控除が有利になることがあります。税額控除は法人税額の20%が上限のため、控除しきれない場合は翌期以降に繰り越せません。税理士にシミュレーションを依頼することをお勧めします。

Q3: 港区・新橋エリアで信頼できる税理士を探すにはどうすればよいですか?

A3: 日本税理士会連合会の「税理士検索サイト」で地域や得意分野から税理士を検索できます。また、港区で会社設立をされた際に関わった専門家からの紹介も有効です。中小企業の法人税申告に精通した税理士を選ぶことが重要です。

根拠法令・参考判例

  • 租税特別措置法第42条の12の5(給与等の支給額が増加した場合の法人税額の特別控除・中小企業者等)
  • 租税特別措置法第42条の12の4(中小企業者等が特定経営力向上設備等を取得した場合の特別償却又は法人税額の特別控除)
  • 租税特別措置法第42条の6(中小企業者等が機械等を取得した場合の特別償却又は法人税額の特別控除)
  • 中小企業等経営強化法第17条(経営力向上計画の認定)

参考リンク

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