お役立ちコラム

合同会社を株式会社に変更するメリットや費用をチェック

2021/5/19

会社とひとことで言っても「株式会社」「有限会社」「合同会社」「合資会社」など、設立方法や資金調達方法などにより違いがあります。
今回は、合同会社と株式会社の違いや、合同会社を株式会社に組織変更するときのメリットや費用についてまとめました。

合同会社と株式会社は何が違うのか

まず合同会社と株式会社の違いについてみていきましょう。

合同会社は設立時の出資者だけが経営者になれる

そもそも合同会社という名前を聞いたことがない方がいるかもしれません。
合同会社は2006年に会社法が改正されたときに作られた会社組織です。
会社を設立するときに、出資をした人だけが経営者になれる会社で、持分会社とも呼ばれます。
出資者間で利益の配分や役員の権限が自由に決められるのも特徴です。
会社設立時に必要な費用が少なく、手続きも比較的簡単であるため、起業時には株式会社ではなく合同会社という形態で会社を設立するケースがあります。

株式会社は投資家から資金調達ができる

株式会社の歴史は古く、16世紀に生まれたと言われています。
会社を運営するための資金は、株を発行することで外部から調達できるため、出資者以外からも資金調達ができます。
会社の経営者と出資者が異なる人でも問題がなく、利益の配分や権限は株を保有する株主の意見が反映されます。

具体的な違いを比較

合同会社と株式会社の違いを具体的に比較してみましょう。
どちらも資本金に制限がなく1円からの設立が可能ですが、合同会社は社員全員が出資者となるため1名当たり1円以上の出資金が必要。
そのため、1円×出資者数が資本金の下限となります。
どちらも1名以上の社員がいれば設立可能です。

株式会社の出資者のことを「株主」、合同会社の出資者のことを「社員」と呼びます。
そのため、意思決定する最高機関の名称は、株式会社の場合は「株主総会」、合同会社の場合は「社員総会」と言います。
株式会社の経営主体は社長をはじめとした「取締役」です。
合同会社の場合は「業務執行社員」があたります。
利益の配分比率については、株式会社の場合は株主の出資比率に応じた配分となりますが、合同会社の場合は社員総会により自由に決められます。

設立の手続きは株式会社の場合やや煩雑ですが、合同会社は比較的簡単に設立できます。
費用についても株式会社の場合は最低でも約20万円必要ですが、合同会社は約6万円で設立可能です。

合同会社を株式会社に変更するメリット

設立のハードルの低さから、最初は合同会社として会社を設立したものの、組織変更して株式会社に変更するケースもあります。
では、変更することで得られるメリットとはどのようなものがあるのでしょうか。

信用度が増す

合同会社は比較的新しい組織なだけに、耳慣れない人も多い会社組織です。
信用度という意味合いでは、どうしても株式会社に及びません。
また会社設立にあたるハードルも低いため、より複雑な手順で設立された株式会社よりも信頼度は低いとされます。
そのため、合同会社が株式会社に組織変更すると信用度が増すとされます。
取引先から信頼度が増せば、取引の幅が広がります。
また金融機関から信頼度が高いと判断されれば、それだけ融資が受けやすくなります。

外部から資金調達が可能に

合同会社と株式会社の大きな違いが資金調達方法です。
合同会社は出資者=社員ですが、株式会社は株を発行することで出資者を募り、外部からも資金調達ができます。
業績が伸び、組織自体が大きくなっていけば「上場」と言って、取引所での株の売買が可能となり、より多くの投資家から資金調達できるようになります。

初めから株式会社にするより低コスト

初めから株式会社として設立する場合、最低でも約20万円の費用が必要です。
一方、合同会社から株式会社に変更する場合には、合同会社の設立費用+変更にかかる法定費用で済むため5万円程コスト削減が可能です。

変更するための流れと費用

ここからは、合同会社から株式会社に変更するための手続きの流れと費用について、詳しく解説していきます。

組織変更計画書を作成

合同会社からどのような組織に変更していくのかを計画し、その内容を書面にします。
記載すべき内容は以下の通りです。

・事業内容
・商号
・本店所在地
・発行可能株式総数
・定款
・取締役
・変更後の発行株式数
・役職割り当て
・効力発行日

組織変更計画書を作成したら、社員総会にて組織変更計画への同意を得る必要があります。

債権者保護手続き

会社として事業を営んでいると、さまざまな企業と取引します。
その中には債権者と言って売掛債権を持っている取引先や、融資債権を持っている金融機関など「債権者」が存在します。
債権者としての権利を保護するために、債権者に内密に会社組織を変更することはできません。
事前に債権者に対して組織変更を通知し承諾を得る必要があります。

債権者保護の手続きは2つあります。
1つは債権者に個別に催告する方法と、官報に掲載する方法です。
もし債権者がいない場合には、個別に催告する方法は省けますが、官報への掲載は必須です。
債権者保護の手続きをして、債権者から異議申し立てがない場合には組織変更ができます。

変更登記申請

株式会社へと組織変更を果たしたら、登記上も合同会社から株式会社に変更しなければなりません。
組織変更の効力発行日から2週間以内に2つの手続きを同時にします。

・株式会社の設立登記
・合同会社の解散登記

申請後は法務局による審査が必要になるため、手続きは1週間ほどかかります。
この変更登記が完了後、初めて株式会社の登記簿謄本が取得できます。

期間は約40日

変更にかかる期間は約40日となっています。
これは債権者保護の手続きに時間がかかるためです。
官報には最低でも1カ月以上は掲載し、異議申し立てがないかを待つ必要があるためです。
また変更登記自体もご説明した通り、1週間程度審査期間が必要なので、約40日はかかるのです。

費用は約9.5万円

合同会社から株式会社に変更する場合には下記の費用がかかります。

・株式会社設立登記の登録免許税:3万円
・合同会社解散登記の登録免許税:3万円
・官報公告費用:3.5~4万円

これらの合計が約9.5万円です。

まとめ

少ない費用で会社設立が可能な合同会社から株式会社への変更は、初めから株式会社として設立するより費用が少ないメリットがあります。
ですが、変更自体には約40日かかるといったデメリットもあります。
事業が軌道にのり事業拡大が見えてきり、外部からの資金調達を目指したい場合には、株式会社化を目指すとよいでしょう。

 

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