2026年最新版 港区・新橋の中小企業経営者のための夏の税務戦略
第5回/全5回:連載総まとめ-夏に立てる年間税務スケジュールとチェックリスト
執筆:No.1税理士法人
本連載も最終回を迎えました。第5回は、これまで解説してきた法人税・所得税・消費税の中間申告や予定納税、そして事業承継税制のポイントを総まとめし、夏に立てておくべき年間の税務スケジュールとチェックリストをご提供します。港区・新橋の経営者の皆さまが、この夏の判断を来年以降の経営に活かせるよう、税理士の視点で整理します。
連載の振り返り
- 第1回:法人税の中間申告-予定申告と仮決算の選択。業績悪化時は仮決算で納付額を圧縮できる可能性。前年度実績による中間納付額が10万円以下なら提出不要。
- 第2回:所得税の予定納税-第1期は7月、第2期は11月が納期限。基準額15万円以上が対象。業況不振時は減額申請を活用(7月・11月)。
- 第3回:消費税の中間申告-年税額48万円超で中間申告義務。年税額により年1回・3回・11回。仮決算の活用と資金準備が鍵。
- 第4回:事業承継税制の特例措置-特例承継計画の提出期限は令和9年9月30日、適用期限は令和9年12月31日。延長はされない見込み。
夏に立てる年間税務スケジュール(例)
3月決算法人・個人事業主を念頭に、代表的な夏以降のスケジュールを整理します。実際の期限は暦や土日祝日により変動するため、必ず公的機関の情報でご確認ください。
- 7月:所得税予定納税(第1期分)の納付、7月減額申請の検討、源泉所得税の納期の特例(1~6月分)の納付
- 8月~9月:消費税の中間申告・納付(年1回・3回・11回の別に応じて)
- 11月:法人税・消費税の中間申告・納付(3月決算法人)、所得税予定納税(第2期分)、11月減額申請の検討
- 随時:事業承継の検討と特例承継計画の準備
経営者が押さえるべきチェックポイント
- 今期の業績は前年より悪化していないか。悪化していれば仮決算・減額申請で納付額を圧縮できないか検討する。
- 中間申告・予定納税の納期限に納税資金を準備できているか。遅れると延滞税が発生する。
- インボイス制度を機に課税事業者となった場合、初めての消費税中間申告の負担を把握しているか。
- 事業承継を検討している場合、特例承継計画の提出期限に間に合うスケジュールで動いているか。
まとめ
夏は「今期の見通し」が固まり始める重要な時期です。中間申告・予定納税は資金繰りを左右し、事業承継対策は会社の将来を左右します。いずれも期限を過ぎると選択肢を失うため、早めの判断が不可欠です。全5回の連載が、港区・新橋で事業を営む経営者の皆さまの経営判断の一助となれば幸いです。個別の状況に応じた具体的な対策については、会社設立から事業承継まで一貫して支援する私たちNo.1税理士法人にお気軽にご相談ください。
本連載をお読みいただき、ありがとうございました。今後も港区・新橋の中小企業経営者の皆さまに役立つ税務情報をお届けしてまいります。
よくある質問(Q&A)
- Q1: 中間申告や予定納税をまとめて管理する良い方法はありますか?
- A1: 年間の納税カレンダーを作成し、各税目の納期限と概算納付額を一覧化することをお勧めします。e-Taxのメッセージボックスや振替納税・ダイレクト納付を活用すると、通知の受領や納付漏れの防止にも役立ちます。税理士に顧問を依頼すれば、これらを一括して管理できます。
- Q2: 資金繰りが厳しく納期限までに納税できない場合はどうすればよいですか?
- A2: まずは仮決算や減額申請で納付額を適正化できないか検討します。それでも納付が難しい場合は、放置せず早めに所轄税務署の徴収担当に相談してください。納税の猶予制度が利用できる場合があります。滞納を放置すると督促や滞納処分に至るおそれがあります。
- Q3: 会社設立直後でも夏の税務対策は必要ですか?
- A3: 設立初年度は前事業年度の実績がないため中間申告義務が生じないケースが多いですが、消費税の課税事業者選択や事業承継の初期検討など、早期に整えるべき事項はあります。会社設立の段階から税理士に相談し、年間スケジュールを設計しておくことが将来の負担軽減につながります。
根拠法令・参考判例
- 法人税法第71条~第76条(中間申告)
- 所得税法第104条~第114条(予定納税・減額申請)
- 消費税法第42条~第44条(中間申告)
- 租税特別措置法第70条の7ほか(事業承継税制)、経営承継円滑化法
参考リンク